スチームクリーナーでフローリングを傷めてしまう2つの原因
その対策方法はコチラ
無垢材のフローリングにはスチームクリーナーは使えない?
無垢材のフローリングは、高級感や温もりを感じられる反面、手入れに手間がかかることでも知られています。
水気を嫌う性質を持っていますから、シミや黒ずみを見ても見ぬふりをしている方が多いものです。しかし、無垢の種類によってはスチームクリーナで汚れ落としが簡単にできます。
無垢材のフローリング掃除では「スチームクリーナーを使うと痛む」といった意見も多く、「ワックスが剥がれた」「繊維が毛羽立った」「フローリングが反った」などの声も聞かれます。
その反面、スチームクリーナーを使って「新築の輝きを取り戻した」という声もあります。
なぜ無垢材の床掃除には賛否両論あるのかや、実際の掃除に役立つスチームクリーナーの使い方と効果についてご紹介します。
スチームクリーナーで掃除前に無垢の床をチェック
無垢材に使われているコーティングの耐朽性を調べ、スチームクリーナーの適切な使い方をすればフローリングを痛めずに済みます。
無垢の床掃除でトラブルなくスチームクリーナーを使うためには、掃除しようとするフローリングの耐水性を確認することが大切です。
スチームクリーナーが使えるかを判断するには
無垢材は、オークやブナ、ウォールナット、チーク、メイプルなどの広葉樹とアカマツ、カラマツ、ヒノキやスギ、パインなどの針葉樹に分類されます。
水分で膨張してしまう性質のもの、水分を弾く性質のものなど、様々な種類があるため一括りにはできませんが、硬い材質の無垢はスチームクリーナーが使用可能で、柔らかいものへの使用は不向きと判断可能です。
無垢材の耐水性を自分で調べるには、目立たない場所へ水滴を垂らし、水分を吸収するスピードや吸収後の木目の広がりを観察します。
「水分を瞬時に吸収してしまう」あるいは「木目が大きく膨張する」などの性質を持つ無垢材に、スチームクリーナーの使用は不向きです。フローリングが痛む原因になります。
コーティング剤の種類が耐水性に影響
無垢材のフローリングに使われるコーティング剤には、大きく分けてコーティングされていない「無塗装」とコーティングされた「オイル塗装」「ウレタン塗装」の2種類があり、種類によって耐水性に差があります。
コーティングの種類 | 特徴 | 保護力 | 耐水性 |
---|---|---|---|
無塗装 | ・コーティングをせず研磨だけがかけられた状態 ・木の質感を感じやすい |
弱い | X |
オイル塗装 | ・浸透性の油分が染みこんでいる状態 ・木の質感を感じやすい |
弱い | △ |
ウレタン塗装 | ・ウレタン樹脂塗膜がある状態 ・木の質感を感じにくい |
強い | ○ |
ウレタン塗装は耐水性があるため安心してスチームクリーナーを使ってしまいがちですが、ウレタン塗装にも種類があるため、塗料の質や経年劣化などでスチームクリーナーの高温に耐えられない場合も考えられます。
無垢材のフローリング掃除にスチームクリーナーを使う場合
・無垢材の種類
をハウスメーカーや施工会社に問い合わせ判断する方が安心です。
フローリングの黒ずみはスチームクリーナーで落とせます!
フローリングの黒ずみは、木に染みこんだ油や皮脂、カビなどが原因です。油分は酸化することで黒ずんでいく性質があるため、一度フローリングに染みこむと雑巾掛けでは落とすのが難しくなります。
窓サッシなど結露しやすい場所にあるフローリングは、水分が原因でカビが繁殖しやすい環境です。水分は変色や腐食が起こすばかりか、フローリングそのものの耐久性を落とします。
スチームクリーナーでフローリングの黒ずみが落ちるのは、油は熱が加わると溶け出しやすく、カビは熱に弱い性質を利用するためです。
スチームクリーナーを使うと、雑巾掛けではできないフローリング内部に染みこんだ汚れを熱と蒸気で浮かび上がらせることができます。
スチームクリーナーをフローリングで使うポイント
無垢材のフローリング掃除でスチームクリーナーを使うには、木へ与えるダメージを最小限に抑える工夫が必要です。
以下、フローリング掃除にスチームクリーナーを使う時に大切なポイントをまとめました。
- スチームクリーナーのアタッチメントは必ずモップタイプを使う。
スチームクリーナーにはノズルタイプやモップタイプなど、さまざまなのアタッチメントがあります。浮かび上がらせた汚れと水分をしっかり拭き取るため、必ずモップタイプを使用しましょう。 - スチームクリーナーは素早く移動させる
一定の場所にスチームを当て続けると反りや割れなど劣化の原因になります。
黒ずみが落ちにくい場所は間隔を空けながら掃除するなど、一度にスチームを当てる時間を短くする工夫が大切です。 - 雨の日の使用は禁物
スチームクリーナーを使うとフローリング全体が水分を吸ってしまうため、湿度が高い雨の日は避けておくのが安心です。 - 掃除後は十分な乾燥とメンテナンスを
フローリングに水分が残っている場合は風通しを良くして水分を蒸発させましょう。
また、掃除によってワックスやオイルの耐久性が落ちた場合はきちんとメンテナンスすることでフローリングを長く美しく保つことができます。
まとめ
スチームクリーナーは高温の蒸気で黒ずみを取り除くとともにフローリングの除菌ができる優れものです。
適切な使い方ができれば無垢材が痛む心配もないため、この機会にフローリング掃除に活用してみてはいかがでしょうか?
自宅の無垢材・コーティングの性質を事前に確認して、無垢材本来の美しさを取り戻しましょう!